<映画感想>ベイビー・ドライバー

ベイビー・ドライバー

どんな映画?

天才的なドライビングテクニックを持つ主人公が銀行強盗組織の一員の「逃がし屋」として活躍するアクション映画です。
主人公は幼少期に自己によって耳鳴りが続く症状を持っているため、常にイヤホンで音楽を聴いて耳鳴りを抑えています。
PVでも赤いスバルインプレッサWRXで派手なカーアクションとBGMで盛り上げています。

感想

個人評価

★★☆☆☆ (5段階で星2)

非常に興味を抱かせるPVや設定ですが、いかんせん全体的に消化不足な印象でした。
例えるなら、高級食材が揃っているのに調理方法や味付けが中途半端で、肩すかしを食らってしまった感じです。

開始直後のカーアクションのつかみはバッチリ

開始直後の音楽とインプレッサWRXのカーアクションはPVで期待した通りの素晴らしいもので、観客の心を掴むのに申し分のない演出でした。
細かいカット割りで車外の車の動きやペダルワークのカットで卓越したドライビングテクニックを見せつけていて、この主人公の能力は凄いと印象付けるにバッチリでした。

キャラクターの濃さは十分!

登場人物のキャラの濃さに関しては文句は無いです。
様々なベクトルにヤバイ登場人物が揃っていて、特に銀行強盗一味の主要人物は揃ってマトモじゃ無い人間が揃っています。
所々好みの曲繋がりで主人公との距離が変化しますが、その距離の変化も良い方向なのか悪い方向なのか分からない危うさがそれぞれのキャラで出ていました。
腹の底で何を考えているか分からない系統の危うさなので、絶対敵に回したくないオーラが出ています。

音楽を聴き続ける必要って?

開始直後のアクションでも出てきたイヤホンで常に音楽を聴くという設定ですが、耳鳴りを抑えるという設定は劇中でも説明があるのですが、結局の所音楽を聴いていない時に明確にドライブができない、とか集中力が落ちてドライブテクニックが低下する、ような描写が見られず、「あれ?音楽無くても良いんじゃないの?」と思ってしまいました。

しかも、劇中では録音した音をミックスして自分で曲を作ったりしていますが、その時も普通に曲作りをしているので日常生活に支障はないのかな?と感じてしまいました。

卓越したドラテク・・・なのかな?

インプレッサWRXでの華麗なカーアクションで劇中駆け回ると思っていたのですが、中盤以降でそれが失速した感じです。
頻繁に他の車にぶつけるシーンが出てきて、実はそんなにテクニックは無いんじゃないかな?と思わせてしまう場面が多く、せっかく「カーアクション&音楽」な素材が揺らいでしまう気がしました。

シーンのカット割りが序盤の細かく切り分けるものと、中盤以降の長いカットで映す違いもあり、もしかして演出担当がPVでも見せる序盤と中盤以降で変わったのかも知れませんが、その当たりは確認は取っていないので視聴した感覚でそう思いました。

演出の半端感

劇中のBGMに合わせて環境の音を当てていく演出でBGMの存在感を引き立てる演出がありますが、よくある手法であり音楽のウェイトを強く取っている作品の性質上どうしてもわざと感を感じてしまうのが残念でした。
恐らく音楽を主にしていない作品であればそれほど気になることは無かったと思いますが、もう少し演出に工夫が欲しかったところです。

まとめ

非常に惜しい作品な印象でした。
PVや設定の掴みは間違いなく良いものだっただけに、内容の中途半端さが残念です。
もう少し主張を絞り込んで落とし込んでいれば良いものになったと思うだけに、展開したい内容を少し欲張りすぎたのかもしれません。
監督や演出的に、「どうだ!カッコイイだろう!」といった場面も、視聴者に伝わりきっていない感があり、非常に残念なところです。

カーアクションと音楽という括りに拘らずに人物同士のやり取りを重視して見ると、また違って見えるかもしれないだけに、もしかしたら事前にPVや設定を見ずに初見で観に行った方が良いのかも知れません。